レッドラムション (レッドラムズホーンスネール)

Red Ramshorn snail


レッドラムション(レッドラムズホーン)
Red Ramshorn snailRed Ramshorn snail
Red Ramshorn snail
Red Ramshorn snail

 一般的にスネールは嫌われ者ですが、その中でレッドラムション(以下レッドラム)はメダカに欠かせない者となっています。レッドラムズホーンスネール(Red Ramshorn snail)とも呼ばれ、以前はショップでも販売させれていたようですが、綺麗な赤色をした物だけが売れ、茶色の個体(レッドではなく、ラムズホーン)は邪魔者のようにされて売られることもなく、最近は全くと言って良いほど見かけなくなりました。でもこのレッドラムに関しては、環境が合っていないと困るほど増える訳ではなく、一般的な水槽では育ったとしても5ミリほどと小さい状態で、そのまま死んでいくことがほとんどだと思います。大量に増えて邪魔になるのはサカマキガイが多いと思います。
 このレッドラムがなぜメダカに欠かせないかと言うと、魚に与えたエサが残ってしまった場合に綺麗に食べて掃除してくれたり、不慮に落ちた魚でさえも処理してくれます。貝類では石巻貝などがコケ取りとして使われていますが、レッドラムはコケ取りには期待できません。でもガラス面や底面を舐めながら移動しているので少しは予防として役に立っているかもしれません。それからもう一つの理由として、水質の状態を知らせてくれる役目を持っています。水質の良いときは、底や壁面に居るのですが、水質の悪化が近づいてくると、水面付近に移動するようです。なぜ水面付近に来るのか判りませんが、そのような状態のときは魚の調子も良くないのか、エサ食いも悪くなる印象が有ります。そのまま水換えをしないで過ごしてしまうと、魚が病気になってしまったり痩せて弱ったりしてしまいます。ノソブランキウスの場合はコショウ病に掛かる割合も高くなる感じがします。なので水面に居るときは、水質が悪化していると判断し水換えを行います。
 大きさは最大3cmを越すほどにもなります。一番赤くて綺麗な状態が1cmから1.5cmほどでしょう。2cm以上の大きい固体になると、傷が多くなったり、赤色がくすんでしまったりします。でも大きいほど残飯処理に働いてくれます。飼育する水温ですが25度ほどが一番活発なようです。でも5度から30℃近い温度でも繁殖するようです。水質は弱酸性からアルカリで良いと思います。硬度が極端に低い水質だと殻の主成分である、カルシュウムが摂取出来ないと思われ、上手く育てることが出来ません。他の水質で育てた個体を、低硬度の水に入れると短期間で死んでしまうことが良く有ります。また殻の赤色もカルシュウム不足だと綺麗にならない感じがします。上手く育てるにはメダカの病気予防にも使われる塩が良いので、メダカに合わせた塩の量を入れるようにします。この事からもメダカ飼育にレッドラムが適していることが判るのではないかと思います。レッドラムがメダカのエサの食べ残しを処理し、メダカに合った水質を維持してくれますので共生関係が成り立つのではと思います。またメダカの場合には水槽内で産卵をするのですが、レッドラムが卵を食べることはないようです。カビた卵は処理してくれますがピートなどに絡まってる場合は入り込めないようなので、手で取る必要も出てきます。同様に水草が多く絡まってる場所にエサが有ったとしても入り込めない場合が有ります。
 レッドラムを育成繁殖させるには、3リットルほどのプラケースに2匹以上入れ、スプライトなどの浮き草も一緒に入れておきます。しばらくは水換えしませんので、レッドラムが増えるまでは水草の力を借りて水質を保つようにします。水草が育つ程度に照明が必要となりますが、他のレイアウト水槽の横にでも置いておけば良いでしょう。水温も室内なら気にしなくとも良いのでヒーターも要りません。上記のカルシュウム不足を予防するために、カキ殻を数個沈めておくと良いようです。代用品でカルシュウムの固形の物が売られているようですが、入手が難しいようなので、アサリの殻を細かく砕いたり、サンゴ砂を入れても良いようです。あとはエサを与えるだけです。特に何を与えて良いので、魚に与えた余り物で良いでしょう。冷凍アカムシが余れば成長も早くなるので入れておきます。もしエサがなくなったりした場合にはキャベツの芯などの野菜でもエサとなるようです。水槽でミズオオバコやオテリアを育成していれば、その葉っぱを一枚取って入れておいても良いエサとなります。種親となる二匹の個体が初めから大きいならすぐにでも産卵を始め、二週間ほどで幼体が孵化すると思いますので、そのまま育成します。水換えをせずに置いておくと、レッドラムのフンが底に大量に積もるようになっていると思います。そのような状態(だいたい三週間から一ヶ月ほど)になると水が濁ってきますので、ここで水換えをするのですが、フンも全て掃除してしまうと、幼体が隠れている場合が有りますので注意します。このフンですが汚い物ではなく、バクテリアのコロニーのようになっているようで、魚の稚魚をエサを与えずに入れておくと、微生物が大量に居るせいか、いつのまにか大きくなり成長が早いです。なので掃除するときは、全てのフンを抜き取らずに少しは残すようにします。これはレッドラム育成水槽だけではなく、魚を飼育している水槽でもフンを少し残すようにします。ある程度レッドラムが増えて5mm以上になれば、魚の飼育している水槽に適当に入れておきます。
 沢山の水槽が有る場合には、それぞれの水槽にレッドラムを複数づつ入れます。雌雄同体なので二匹居れば繁殖して増えます。一匹だけでも以前に複数匹居る環境から取り出した個体は卵を産むことが出来るようで、一匹しか入れた覚えが無いのに増えている場合も有ります。だいたい一センチ以上になれば産卵するようで、透明なゼリー状の卵の塊が壁面や水草に産み付けられます。孵化までは温度によると思いますが2週間もすれば孵化するでしょう。一つの塊から10匹ほど生まれると思いますが、孵化したばかりの幼体は1mmほどの大きさで、見てもスネールに見えないほどです。
 繁殖が続くと、たまに茶色のラムズホーンが出現する場合が有るようです。動きは同じなので取り出さなくても良いですが、レッドラムばかりを育成したいなら取り出した方が良いでしょう。
 注意点ですが、このレッドラムは他のスネールよりも殻が弱いということです。1cm以下の大きさでは簡単に指で潰せるほどですので、水槽を洗ったり、移動させる場合は注意が必要です。また水槽内で死んでしまったら、腐ったりすることが有るので取り出した方が良いでしょう。小さい個体なら良いですが二センチもの大きい個体が死んだら水が汚れる原因にもなりかねません。大抵の場合は他のレッドラムが処理してくれると思いますが、カビが生えた場合は近づかないようです。
 夏場は屋外のビオトープでも良く増えるようです。ただしエサだけは必要となりますが、それほど脱走したりすることもないのでオススメです。発泡スチロールのトロ箱でも良いでしょう。スイレンなどを楽しみつつ、赤い貝が見えるのもなかなか良いのではないでしょうか(笑)
 良くレッドラムは一般的に嫌われ者と呼ばれますが、サカマキガイや他のスネールと混同されているようで残念です。上手く育成することによってメダカ育成に欠かせないものになりますし、見た目もとても綺麗です。僕もレイアウト水槽に入れていますが、緑の水草に赤いポイントが良く合って、レイアウトを引き立たせるほどです。かなり昔から一部の方だけが、このレッドラムの良さを知っていたようで、メダカ飼育の達人たちは、水草(浮き草やモス)と塩、レッドラムが三種の神器として使われていたようです。中にはフィルターの代わりに何十匹もレッドラムを入れた水槽で難易度の高いメダカを長年に渡って維持し続けている方もみえます。
 魚に悪さをしない・残りエサの水質悪化が防げる等、熱帯魚飼育にとても有益な生物だと思います。頑張って育成していきたいと思います。

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