ベタ ルティランス

Betta rutilans


Betta rutilans

 写真はルティランスのオスです。ルティランスはコッキーナやリビダに良く似たバブルネストタイプのベタで、特徴としては体色が赤一色に染まり、スポットやストライプが入らず、また一回り以上小型のようですが環境によっては大きく成長します。普通は4cm程ですが6cm近くにはなるようです。
 飼育に関しては気が荒く同種間の争いが多く、特に水槽内に雄が2匹の場合に雄同士の争いが激しいようで、このことから、ペアだけで飼育した方が無難だと思いますが、逆に大量の個体を入れておくのも喧嘩が分散されて良いかもしれません。しかし強くなった一匹が他の個体を攻撃する場合が有りますので、隠れる場所を多くしておきます。
 オスは赤一色で尾がまん丸なラウンドテールになり、メスは体色が赤と茶色のまだら模様で、体型もふっくらとし、尾もそれほどまん丸にならないので、識別は容易だと思いますが、成魚になるまでは見分けるのに時間がかかります。
 フィルターはスポンジや投げ込み式にして、エアーを少なめで、水流を緩やかにします。このタイプのベタは水面の浮いている水草や水中の流木などのオーバーハングした部分に泡を吹き、孵化後の稚魚を泡に付けて守るようですので、あまり強い水流では泡が動いてしまったり、壊れてしまうことも考えられ、うまく産卵ができないように思います。また泡巣も他のベタなどと比べて小さく、壊れやすいように思いますので注意が必要です。
 産卵の前兆として、まずオスが水面の水草の葉などに泡巣を作ります。流木の下側などにも作る場合も有ります。オスがヒレを広げてメスを誘うようになり、その後にメスは頭を下げておじぎをするような格好でオスに近づきます。このときメスの体色で特徴的なのは頭から背中、オビレに掛けて白い帯状の線が入ることです。たまにオスがメスのお腹をつついて産卵を即すようにする場合も有り、雌雄の気が合えばクルクルと回りだし、お互いが絡みつくように巻きついてまま、底に落ちていきます。どちらもしばらくは失神しているようで動かないのですが、オスが先に動き出し、卵を探し出します。場合によっては、オスの腹ビレに卵がある時とメスのお腹にまだ卵が着いている時、また底に落ちてしまった時などがありますが、すぐにオスが咥えて泡巣まで運び、泡に付けるようです。オスが卵を探して運んでいる最中でもメスはまだ気絶しているようで、お腹を上にして、10秒以上も動かないときがあり、気絶をしているようです。これを30回以上繰り返すようで、1回に2、3個の卵を出すようです。たまに失敗するときもあるようですので全部で50個ほどの卵を産んむようです。泡巣に付けられた卵は3日から5日程度で孵化するようです。その間はオスが守るように側から離れず、近づいてきたメスさえも威嚇して追い払います。一週間程度で稚魚は遊泳し始め、泡巣から離れる個体も見かけるるようになります。場合によって稚魚が巣から居なくなったときには泡巣がなくなったり、オスがまた新しく作り直す場合が有ります。稚魚は親によっては食べられることも有りますが、これは親の個体差のようで、良く食べる個体とほとんど食べない個体が居るようです。もし親が食べているようなら早めにどちらかを取り出して分けた方が良いでしょう。食べないようならそのまま維持した方が稚魚も成長が早いと思います。遊泳が始った稚魚はブラインを摂取できますので毎日欠かさずに与えるようにします。一度産卵に成功すると連続して産卵するようになります。このときオスが餌をあまり取らない場合が有り、痩せてしまうことが有りますので、良く観察して休ませる必要も有るかもしれません。マウス系とは違って卵を守っている期間を絶食することは無いですが、あまり餌を取ろうとしないので続けて産卵させると痩せてしまう場合も出てくるかと思います。メスも一度産卵するとまたすぐに抱卵し始めます。逆に抱卵しない場合にはオスから攻撃を受ける場合が有りますので注意します。
 飼育環境は、できるかぎり多くの水草を浮かべておいた方が魚にとっては良く、隠れる場所として流木などもいいようです。水草はスプライトとマツモなどを使用し、成長するように照明をセットしておきますが、暗めの環境を好むようなので、あまり強い光は必要無いと思いますが、水草が枯れてもだめですし、水質を浄化する意味でも多少の光が必要と思います。水草を浮かべることによって飛び出し防止にもなります。水質についてですが、ワイルドで手に入れた場合には弱酸性が良いでしょう。国内でブリードされた物や自家繁殖した物であれば中性付近でも問題なく飼育できると思います。かなり低いペーハーにも平気なようです。水温にも適応幅が有りますが25℃前後が良いと思います。
 ベタの仲間は良くジャンプをするので蓋をします。蓋をしたくないのでしたら、水位を下げても予防することが出来ると思いますが、かなりのジャンプ力ですので注意が必要です。高さの有る水槽があればそれを使うのも一つの手だと思います。小さい水槽で水を減らす場合は産卵のときに、巻きついてる時間が短くなるようで、一度に産む卵の数も少なくなるような気がします。この場合には水草が密生していない部分を作り、産卵しやすいように空間を設けます。

H画像
巻きつき画像
巻きついた状態で底へ落ちていくところ
ルティの稚魚1センチ
1cm弱ほどの稚魚
雌のアップ
メスのアップ、5cmほど
稚魚のアップ
二センチほどになったF1
稚魚水槽
稚魚水槽、17キューブ
二センチほどの稚魚
稚魚のアップ
ばらばらの大きさの稚魚たち
大きさがバラバラな稚魚達 
Betta rutilans
ほとんどが成魚になり、大きいものは5cmを超えるほど。この写真のように雌雄を判別するのは難しく、じっくりと観察して体がふっくらとしたメスを探してますが、動きも早く、網を入れると隠れてしまいます。
 体色は真っ赤ですが、すこしだけグリーンが見えます。ルティランスグリーンと言うタイプが入荷されてますが、そちらはもっとはっきりとしたグリーンが現れるようです。産地によるものなのかどうかは良くわかりませんが、新しいタイプが見つかるのは嬉しいことです。

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